でいりーじょぶ
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ここで荒尾について考えてみる
荒尾競馬場の賞金が削られて、出走手当が削られて、という話はいろいろな方から聞いていた。

九州在住でJRAの馬主資格もあるけれど、荒尾や佐賀にも馬を置いている某馬主さんは荒尾競馬が大好きで、セリ市で馬を買うときに「1着10万の競馬だからねえ~」と言いながら、その予算に見合う馬を一生懸命に探していた。
そんな人たちはいるものの、荒尾競馬はいずれ危なくなるとは思っていた。その理由は馬の減少である。

一昨年、在厩頭数をチェックしてみたら、およそ330頭。昨年、同じくチェックしてみたら、270頭になっていたのだ。つまり8頭立てを11レースやると、3日間の連続開催で馬が枯渇するということになる。荒尾競馬は昨年末から今年の元日にかけて3日間開催を実施したが、その次の開催日(1月8日)は、ほぼ全馬が連闘となっていた。

一方、売上に関しては、そんなに「見るも無残な」という数字にはなっていないように思えた。廃止直前の高崎競馬は、ネット投票が本格化する前だったため、ド平日開催の売上総額が3300万円という金字塔を打ち立てたことがあった。しかし荒尾は悪くても6千万円程度。霧島賞の日は8883万円(霧島賞があってその数字というのは微妙だが)、同じ週の金曜日にも8801万円の売上があった(五重勝式を除く)。
ちなみにこの数字は、同じ週の土日に行われた佐賀競馬の売上を上回るものである。

だから個人的には荒尾が廃止されるのならば、馬が足りなくなったからという理由になるのだろうと思っていたのだ。

とはいいつつも、荒尾に年に1~2回は行っている「よその人」の目で運営面を見ると、うーむと思わされるところは多々あった。
まず、職員数が多いこと。荒尾競馬場は「荒尾市営」である。つまり、管理棟にいる人は大半が地方公務員。だから年配の職員は、阿久根の元市長がおおっぴらにして話題となった「一部上場企業の部長なみ」の給料を取る人々である。その人々がおおむね月に6日という開催日数に対して常勤で詰めているわけだ。そりゃ固定費用が高くなるはずである。

さらに競馬を運営する係員も多すぎ。一部はシルバー人材センターを活用しているが、つい3年前まではレース後に馬が検量まで戻ってくる際に馬場の中央を横切らせて近道させる、その道へのラチを開け閉めするおっさんを雇用していたくらいである。そんな細かいムダは徐々に見えなくなっていったが、それでもアレとかコレとか削れるだろというところがまだある事実は動かしがたい。

問題は、それより先に手当と賞金に手をつけたことである。民間の目からすると(一応会社員経験者ですから)、順序が逆でしょとしかいいようがない。

それと、なぜ今やめるのかという点。新聞報道によれば、第三セクター債という切り札を使うためには、時間的に今が最後のチャンスだからとのこと。その辺は地方自治とその財政に基づく観点があるのだろうから何がどうとか言えないが(市議会で起債が否決されるという可能性は残っているかも?)、せっかくJRAの発売機まであるスタンドを破壊する必要があるのだろうか?
もうすぐJRAと地方競馬の連携がより深まる。さらに近いうちに某地方競馬場がパークウインズ化されて、これまでより有利な手数料率が適用されるとの話がある。その状況と競馬場を更地にすることを比較して、きちんと天秤にかけたのだろうか?

それともうひとつ、これは電車に乗っているときにふと思ったのだが、荒尾競馬の運営を委託する先を「佐賀県競馬組合」にできないのか、ということ。
「荒尾競馬場」の運営は荒尾市が行い、「荒尾競馬」の運営は佐賀県競馬組合が行うのだ。つまり、馬や人の籍は「荒尾」でも、書類を所轄するのは佐賀。荒尾市がすることは施設管理のみ。今は佐賀と荒尾が同じ日に競馬をやらないわけで、「佐賀県競馬組合」に委託費を払うだけで済むのなら開催経費は劇的に減る。どの主催者も業務の内容は大差ないのだから、同業企業の合併と同じように考えられてもいいはずだ。

でもあらゆるムダ公共事業に見られるように、行政が一度決めたことは完遂しなければメンツがつぶれる、というのがお役所の考え方。でも、今年の春先には荒尾競馬場で、JRAでデビューする予定の2歳馬がけっこう育成されていたのですよ。それを発展させれば、荒尾競馬場が「南のBTC」みたいになる可能性だってあるわけだ。九州にはまともな馬場を持っていない育成業者が多い。ならば、荒尾競馬場に育成業者を誘致することもできるだろう。実際、そんなニーズがあるということも聞いている。

しかしそんな話も、大金をかけて更地にするのであればどうしようもない。私には更地にする意味がまったくわからないのだが、この市長は荒尾競馬場を抹殺したという功績を残したいという人なのだろうか。

とはいえ、ものすごい神風が吹かない限り、この決定には従うしかないのだろう。荒尾という前例を勢いに借りるやつらが出てこないように祈りたい。
そういう連中を撥ね返すには、競馬主催者同士が連携して固定費用を下げることが必要だろう。たとえば高知と福山などは連携の実績が豊富なんだし、高知県競馬組合が福山競馬を運営してもいいと思う。当然、福山から受け取るのは委託費のみ。これなら福山市にもお金が残る(はず)。これから本当の意味での「地方競馬のブロック化」を進めるべきというのが、現在の私の稚拙な意見及び主張である。
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コメント
この記事へのコメント
撃つべき敵
浅野さん、須田さん、赤見さんの文章を読んで、私なりにおぼろげながら見えてきたこと。

獅子身中の虫=競馬を食い物にしてる輩。

競馬サークル内にはいないと信じたいですが。

盛岡オーロパーク建設然り。
競馬組合内で甘い汁をすすっている奴ら然り。

今回の件で荒尾市長を槍玉に挙げても仕方ないのでしょう。

闘うべき相手は分かってきつつありますが、あまりに巨大ですね。

私個人ては何も出来ないでしょうが、無関心はいう最大の敵。注視していきます。

そう遠くない将来に来るであろう園田案件のためにも。
2011/09/12(月) 17:24:13 | URL | さっさん #-[ 編集]
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